娯楽系英語マスター法をマジメに考察してみる~洋楽編

前回の続き。今回は洋楽に関して。

まず洋楽ですが前回の洋画・海外ドラマで得た知見を用いるのは当然です。まとめますと
1.意外に台詞が少ない。(実はアクションやラブシーンなどが多く英語を聞いてる時間が少ない)
2.映像に意識が集中してしまう。(耳じゃなく目で理解してしまう)
3.まったく聞き取れない英語を聞いていても雑音を聞いているのと変わらない。

が紹介したブログで書かれていた内容。それに加えて私が挙げたのが、
4.学習教材ではないので普通は繰り返さない。繰り返すにしても大変だし飽きる。
5.くだけた英語やスラングを覚えてTPOをわきまえないブロークンイングリッシュになる恐れ。
ですね。

洋楽でこの5点はどうでしょう。

洋画・海外ドラマとの比較

まず1.これに洋楽に関しては映画・海外ドラマと比較してまったく問題ないと言えるでしょう。
ハードコアやテクノ、デスメタルとかインストゥルメンタルは常識的に考えて「英語学習目的には」選ばないですよね。
普通のボーカルがメインのロックやポップスであれば前奏・間奏などを除けばほとんど英語が聞けます。
ほとんど無言で30分間カーチェイスとかはありませんし。ですのでこの点は合格。

次に2.これは言うまでもなくクリア。音楽ですから視覚に頼ることはない。



しかし3.これは音楽になっても変わらず問題です。

そりゃ詞は音楽の楽しみの一つではあるけど基本はメロディ・演奏・リズムを楽しんでるわけです。
好きな洋楽の曲はあるけど詞の内容はさっぱりorほとんどわからない人は多いのではないでしょうか?
かく言う私もそうです。若いころはUKロックや米のオルタナティヴ・ロックなどを愛聴しておりました。
ただ詞の意味まで調べた曲なんてごくごく一部です。ほとんどの洋楽ファンがそうじゃないでしょうか。
じゃないと洋楽ファンはみんな英語がある程度できないとおかしいですもんね。そんなことは実際無い。

そして4.これについてはクリアでいいと思います。
個人の嗜好の問題になってしまうので断言は出来ませんがふつう気に入った曲は繰り返し聴きますよね。
好きな映画を「10回観たよ!」って言われると凄いと感じますが好きな曲を「10回聴いたよ!」って言われてもふつうですもんね。
自分は気に入った曲ならだいたい4,50回は聞いてますね。iTunesの再生回数見ると。

最後に5.これは同様に問題があると言えます。有名な曲名だけでも見ればわかりますがくだけまくり。
例えば知名度の高いであろうビートルズで言うと「Can’t Buy Me Love」って有名な曲ありますよね。
曲名は中学英単語しか使われてないですけど意味分からない人多いんじゃないでしょうか。私も調べるまでそうでした。
正解は主語のMoneyで省略されてるんですね。で、「お金は私に愛を買えない」→「愛はお金では買えない」となります。
わかるか!んなもん!って叫びだしたくなります。まあ曲の中には「money can’t buy me love」って出てくるんですけどね。
こういうのが至るところに出てきます。会話以上じゃなかろうか。なぜならリズムに詞を合わせるから省略なども激しいんです。
「キャントバイミーラーブ!」だからリズムがよく歌えるわけで「マニーキャントバイミーラーブ!」ではリズムに乗れませんから。

詞の世界観や背景

また洋楽の歌詞だからこそある問題もあります。以前話題になった英語学習エントリー。

内容についてはかなり我流ではあるけれども音読中心だったりしてマップに通じるところがあります。ただ文法をかなり避けて通ってるので「やってみた」の人とはまるで真逆と言えますね。
まあ勉強方法はよくある内容なのでいいのですが最後の洋画・海外ドラマと洋楽の部分。洋画・海外ドラマについてはかなり意見が一致します。
そして洋楽に関しては以下引用。

洋楽に関しては、日本語の歌詞を思い浮かべてください。詩的表現と一般生活で使われる表現が大きく違うことがわかりますよね?例えば、ブルーハーツのリンダリンダでは「ドブネズミみたいに美しくなりたい写真には写らない美しさがあるから」というフレーズがありますが、これを解釈すると、写真には写らない、つまり物質的世界ではなく精神的世界を重んじられ、ドブネズミは汚いものだが、歌詞上だと価値観がひっくり返っている。この曲の発表時はバブルの時代であり、消費による自己表現、自己実現が強く肯定された時代だった。消費に参加出来ない貧乏人は自己表現、自己実現が出来ないわけで、そういった人達を救う意味でもあり、物質主義者を批判しているかもしれないと解釈出来る・・・日本語が出来た上で高度な文脈を理解しないと歌詞が意味することはわからない。というか、日本語が出来ても解釈出来る人が少ないのに慣れてもいない洋楽の歌詞を理解出来るかと言ったら難しいと思う。誤謬する可能性の方が高いだろう。ただ、誤謬しても楽しいもんは楽しい。でも勉強にはならない。歌詞の意味を理解せずに不思議な文章で済ましちゃう人はいいけど、歌詞ってそういうもんじゃないでしょ?歌詞を読むというのは文章を読んでいるようで、文章を読む能力とは別の能力で解読しているのです。そりゃ、単語を覚えられたり、発音も多少の参考になるかもしれないけど、効率悪くね?って話です。

リンダリンダの解釈がこれで合ってるかどうかは別として確かにノンネイティブが文脈や背景まで捉えて理解するのは難しいと思う。
とくにヒップホップかな。以前「文化系のためのヒップホップ入門
」という本を読んだことがありますがこれはちょっとした研究テーマに出来そうに深い。
人種・富裕・地域・宗教・価値観。どれもネイティブでも生まれ育ちが違えばさっぱりわからないかもしれないほど。
メロディが(ほとんど)ないし抽象的じゃないストレートなメッセージが(比較的)多いので入りやすそうにも思いますがこれ理解しようと思ったら大変です。
あとギャングスター系だと覚えないほうがいい言葉とか覚えちゃいそうだしね…。と細かいジャンルの話はこのへんで。
 
以上、洋画・海外ドラマとの比較で考察しましたがやはり洋楽で英語がスラスラってのはイバラの道と言えるでしょう。洋画・海外ドラマよりはまだマシですけどね。

記憶に残るフレーズは意外と強力

ただ「繰り返し聞く」「口ずさむ」ってのは非常に強力なものがあります。
例えばこないだ文法を勉強してたんですがこんな感じ(記憶だより)の例文がありました。
Nobody is smarter than him.
これ「彼が一番頭いいよ」って訳になると思うんですが文法用語で説明するとけっこういろいろポイントがありますね。

・Nobody(Nothingとかも同じだけど)は全体を否定する。is notなど動詞を否定する必要はない。
・Nobodyと比較級を組み合わせることによって最上級の言い換えが可能。
・Nobodyは主語の際に動詞・be動詞は三人称を取る。複数形ではない。

いや書いててややこしい。まあでも文法書や問題集の説明なんてこんなもんでしょう。
でもたまたま自分はこの曲を知っていました。「Nobody Does It Better」という「007私を愛したスパイ」って映画の主題歌。
アカデミー主題歌賞にノミネートされた有名な曲です。私がその曲を知ったのはRadioheadがカバーしたからでしたが。
訳とすれば「あなたほど良くしてくれる人は誰もいない」→「あなたは最高に優しい人」みたいでいいかなと。
発音がわかりやすいので何度か聞くうちにこれを暗唱というか口ずさめるように「無意識に・結果的に」なっていたため
  1. Nobody is smarter than him.
  2. Nobody is not smarter than him.
  3. Nobody are smarter than him.
みたいな選択問題が出ても前述の文法知識じゃなく感覚で「あ、これなんか気持ち悪い」となり下の2つはまず除外出来ます。上述の文法規則なんか考えてもいない。ただひたすらメロディとともにフレーズが体に染み付いているので感覚で拒否してしまうんですね。下の2つは。
要は短文暗唱です。体で覚えちゃうのは強い。

ですので洋楽を聞くときに訳を意識し口ずさむってのはけっこう悪くないんじゃないかなとおもいます。
ただし英語力もそんなにない時点では曲全体の歌詞や意味を把握しようとしないこと。1曲の中で口ずさめるポイントを1,2箇所作るぐらいで。
広告のコピーみたいなもんで短文で十分です。そのほうがより効率もいいし曲も楽しめるし効果的です。 

英語学習に向いてる洋楽の選び方

まずなるべく売れてる曲を選ぶこと。なぜなら歌詞や和訳だってネットで手に入ります。
http://www.sing365.com/ こことか検索すると結構マイナーな曲の歌詞も手に入るんですが和訳はなかなか。

ただ有名だからといってOASISとかで学習するのは避けたい。さすがにマンチェスター訛りもだしリアムの発音というか歌い方が独特すぎてアメリカ人どころかイギリス人でもなにを歌ってるのかわからないことがあるとか。
UKロックは一番好きなんですがやはり覚えるならアメリカ英語がいいかなと発音の項で述べた理由で思います。
上に紹介した「Nobody Does It Better」も原曲のアメリカ人のカーリー・サイモンはbetterをフラップtでラ音に近い発音していますがイギリス人のトム・ヨーク(Radiohead)はtの音で発音してますしね。(Radioheadの方は無料で落とせます。)
しかしBeatlesのかの有名な「Hey Jude」はbetterフラップtしまくりなんですけどね。このへんもリバプール訛りっていうやつなのかアメリカ英語に慣れたのかはたまたbetterはイギリス人でもフラップtするのか興味は尽きません。
まあ脱線はこのくらいにしといて、条件に合い自分の好みなのを片っ端からiTunesやYouTubeで聞いていけばいいんじゃないでしょうか。

で一番有名なところで言えばカーペンターズでしょう。もう童謡レベルで有名です。

確かにメロディの美しさも発音のクリアさも、なによりボーカルの素晴らしさは特筆すべきものがあります。英語耳の作者の人が勧めるのもわかる。気に入った方なら間違いなくオススメできます。
ただ自分は親が好きで子供の頃から聞いてたのでもういまさらちゃんと聞きたくないなーというのと、いまさらポストマンって言われても…。文通に感情移入できないよってのもありちょっと古いかな…ってのも確か。

ネイティブの人に聞いてみた
で、本題なんですけども幸いにもこの間アメリカ生まれのアメリカ育ちの日本人と話す機会があったので聞いてみました。これを書きたかっただけかもしれない。
できるだけ最近のアーティストの曲で発音がクリアでアメリカ英語で結構売れてて、なにより発音がクリアなのない?と。
初対面だったのであんまりしつこくは聞けなかったんですが一生懸命考えて2名ほど挙げてくれました。(確かに日本語の発音がキレイなアーティストを教えてくれって外国人に聞かれても困るな)

ケリー・クラークソンとブルーノ・マーズという方みたいです。私はぜんぜん初耳。
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Amazonに対訳付きの邦版もあるけど若干お高い。

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「ちょっと古かったり大御所でいいのであればマドンナやマライア・キャリー、セリーヌ・ディオンなども聴きやすいと思う。」とも。まあその3人はちょっと先入観が強すぎるので私はパス。
で、上記の二人を聞いています。視聴してもらえればわかりますが英語は抜群に聞き取りやすいです。

ブルーノ・マーズの方は聞いたことのないタイプだったので気に入り特に「Just The Way You Are」という曲を聞いています。ググればこんなふうにかんたんに歌詞も和訳もあるしね。
http://luckyyygirlll.blogspot.jp/2010/10/just-way-you-are.html

まあご覧のとおりほとんど中学英語だしこれは口ずさむのには最適かもしれない。
音読パッケージや瞬間英作文と違うのは英語
という訳で息抜きという意味で言えば洋楽聞くのも悪くないよって話でした。

繰り返し強調しますがあくまで息抜きで。洋楽の良さはわからないっていう人はまったくやる必要はありません。
「ボーカル入りの曲嫌いなんだよダンスミュージック以外はちょっと」という人は余暇にはそっち聞きましょう。 
洋楽で英語力が少し上がるのなんて本当に余録みたいなもんですから。変にハマりそうになったらバカでも出来た英語学習方法を読んで目を覚ましましょう。
わたしが今回こんだけ長く書いたのはたぶんせっかくネイティブの人に教えてもらったからってだけですたぶん。

で、次回は最終回の英語ニュース(BBCとかCNNとか)を試してみた結果を書きます。
…次回は短めにしたい。
 


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