瞬間英作文と例文暗唱の違いとは

久しぶりに瞬間英作文について。

ホントは今までの学習の感想と次の一冊やらをさらっと書こうと思ったのですが、ちょっととあるWebサイトを見て色々考えることがあったのでそれを。
いろいろ断定的に書きますが一応自分の頭を整理するのと自分に言い聞かせてるだけですはい。

最近の進捗で言いますとやっと100時間を超えました。
もちろん使っているのはこちら。

 

私が使っているのはアプリ版です。

さすがに100時間を超えてくると「考えれば」ほぼすべてが正解できるようになってきました。

「こんななげーの英作できるわけ無いだろう」などブツブツ言ってた4ヶ月前とは大違い。
で、アプリ版の機能である自動再生をクリアしたらこの教材は完成かと思ってます。条件としては
  • ポーズ時間を最短にする。
  • 画面を見て視覚に頼らず耳だけで日本文を聞き英作する。
  • もちろん出題形式は中1レベルから中3レベルまで全問シャッフル。
  • 正答率は9割は達成したいところ。
現在のところ6~8割ぐらい。やっぱりポーズ最短で自動再生はきつですね
結構その日の集中力に左右される感じです。
ただ自分のマップで言う瞬間英作文回路とやらはなんとなく出来てきた感じはします。
もちろんまだ完成ではないですが。


瞬間英作文回路の設置とは

もう一度本家のマップを見てみるとこう書いてあります。
 
まず、頭の中であれこれ考えなくとも基本的な文が組み立てられる回路を作ってしまいましょう。そのためには知らない語彙・表現を含まない単純な文で始めるのがいいのです。英文を組み立てること以外の一切の抵抗をトレーニングから取り除くことができるからです。
学習段階として3ステージに分けられてるのもわかりますね。
たぶん最近流行っている瞬間英作本、またネイティブが使いそうな言い回しを使った瞬間英作文などはマップで書かれている第3ステージの「英作文回路の強化から、表現の拡大」という流れの中でないでしょうか?
で、最近みたWebサイトでの瞬間英作文に関してかなり多量の本が紹介されていました。
レベル別に色んな本を段階的にオススメのような非常に興味深い内容。
で、初学者へのおすすめ本でまず以下の本が紹介されていました。
ちょっと批判的に書くのでリンクは張りませんが人気のあるサイトみたいなのでググればすぐ見つかるでしょう。
はい。お馴染み大西さんの著作です。いい本です。私も偶然ブックオフ的なところで見つけたので持ってます。
当時やってた一億人の英文法と被る部分が多すぎて本格的に学習はしませんでしたが面白かった。
いつもの通り文章もわかりやすいし楽しく読めます。
で、この本が瞬間英作文に向いてるか?それも初学者に。これは向いてないと断言できます。あくまで一例ですが例文。
 

だいじょうぶ。任せておけよ。     

Don’t worry. Consider it done.

産気づいた女性が病院に行く途中、スピード違反で捕まっちゃったんだよ!    
 
A woman in labor got stopped for speeding on her way to hospital! 

昨晩7時からヘレンのサヨナラパーティーをやったよ。

We held a farewell party for Helen from 7 pm last night. 

うん。大西さんらしいネイティブっぽいかっこいい例文です。しかも複雑な文法が使われてるわけでもなく辞書引けば初学者でも意味は分かる。
英文法の解説書としてはいいですね。暗唱用例文としてもいいかもしれない。イディオムも覚えられる。
でも知らない語彙・表現いっぱい出てきます。「Consider it done」を分かる初学者がどれだけいるんでしょうか?
「labor」って妊娠って意味もあるんですね。勉強になる。
「farewell」って中学レベル英単語でしたっけ?Weblio見たら「高校3年以上の水準、難関大対策レベル」って出ましたが…。
再三フォローしますがこの本はいい本です。でも断言しますが初学者が瞬間英作文をするのには向いていません。
たぶん上記をおすすめした方はご自身の初学時の段階を忘れてしまったのでしょう。
じゃないと一切の抵抗を取り除くべき英作例文にこんなややこしい物を使うはずはない。
「英文を組み立てること以外の一切の抵抗をトレーニングから取り除く」どころか英文を組み立てる以外にしか意識が行きません。ほとんどがボキャビルやイディオムなどの知ってるから知らないかの世界。
もしこの本がちょうどいいという人が居るとしたら「TOEICで7~800点以上ぐらいはコンスタントに取れるボキャビルも英文法・イディオム知識もあるんだけどどうも英語が口から出てこないんだよね。」みたいなごくごく限られた人だと思います。
 
ふつうの初学者は中学英文法で直訳なのに関係代名詞やら分詞構文やら過去完了などが出てきたら気の利いた言い回し以前のこういう状態のはず。
  • まずもってなにも口から出てこない。
  • 主語の人称を忘れてDoesのとこをDoにしてしまう。
  • 動詞にsをつけたりaやtheなどの冠詞を付け忘れる。
  • 助動詞を使ったのに動詞を原形にするのを忘れる。
  • 文節が2つあると時制を合わせるのを忘れてしまう。
こういう自然な英語以前のブロークンではない英語が瞬間的に口から出るようにまずはしようというのが瞬間英作文の第1ステージです。
要するにマップで言う瞬間英作文の題1ステージも終わってないのにこういう気の利いた表現が楽しい本に挑戦するのはオススメしません。
で、自然でないってどういうことなのかは以下でちょっと説明します。

どんどんにおける不自然な英文について

まだをやってない人に解説すると「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」にはけっこう不自然な英文が出てきます。
中学の英語授業で最初に習ったであろう(今はどうだか知らないけど)「This is a pen.」的なやつ。
自分がもし英語で会話することがあっても使うシチュエーションが思いつかないしあっても他の言い方をするでしょう。
だって我々は日本語で四六時中、何十年間も会話をしてきましたが「これはペンです。」と発声したことがあったか?
いやたぶんないでしょう。英語の授業以外では。
どんどんの英文というのはそういう日本の中学校教科書英語の集大成的なものです。
はっきり言ってネイティブが実際に使っている言い回しなどとは程遠いのが現実です。
Amazonのレビューでもそういう日本人英語を嫌う人が散々なコメントをつけていたりStudyPlusでもそれが理由でこの教材を止めて上記の教材を選ぶ人も多いです。
私もいくらTOEIC350点の初学者とは言えさすがに上記の違和感は覚えました。「こんな英文いつ使うのよ?」みたいなのね。
有名なので言うと「Who am I? You are my daughter.」これ使うシチュエーションはけっこう想像力がいりますね。
ただこれを「Who is she?  Shie is my daughter.」にすればマシになるんじゃね?っていうのはちょっと違うと私は思います。
ここは「am I」だから意味があるんですね。なぜなら頭でわかっていてもIを使ったbe動詞の疑問文はamを使うってのが初学者は出てきにくいから。
一応言い訳をさせていただきますがいくらTOEIC350点とは言えこの文は最初から訳せましたよ?
「I am」を疑問形だから入れ替えて「am I」ねって。でも瞬時に出てきたかといえばそれは別。
なぜなら使う頻度が少ないから。英語が苦手な人でも「I is」「Am you」とか言う語頭が出てくると違和感感じますよね。
正しくは「I am」「Are you」だろうみたいなのはもう無意識で頭に入っちゃってるんです。頻出するので理屈じゃなく。
でも「am I」「Do he and Bob」とかは初学者の場合そんなに無意識に口から出てくるほど定着してない。
だから「Who am I? 」を「Who is she?」にすると若干自然な英語・状況になるかもしれませんが学習効果も同時に下がります。
要は理由があってそういう不自然な例文が作られてるんだよってことです。
またこれらの例文は英語文法的に間違ってるというわけではありません。
確かに我々が外国人向けの日本語教材の中に「これはペンです。」という例文を見ると苦笑いするかもしれませんが日本語的に誤りではありませんよね?

一応どんどんはネイティブのチェックも受けてるそうですのでご安心を。不自然ではあるけど間違ってはいません。

なによりこの本に出てくる例文たちは単語やイディオムなどに頭を巡らすことはほとんどありません。
本物の中学レベルの単語で構成されています。この本で英作文が出来なかった場合は純粋に英作文回路がまだ磨かれてないと判断できる非常に瞬間英作文に特化した教材なのです。

瞬間英作文と例文暗唱の違い

前回のエントリで書いたとおり私は今フォレストの例文で定着しないものをピックアップしAnkiと言うソフトを使って暗唱しています。
これは瞬間英作文と似てるなとは自分でも思ってますがやはり細部は全く違います。
どんどんで行っているのは瞬間英作文、英文法の勉強の一環でForestの例文を覚えてるのは例文暗唱です。
自分の現在のレベルからして簡単すぎるとも思える文章を何度も繰り返し、瞬間的に口から出てくるようにするのが瞬間英作文。
全く初見で難しい構文が使われているがそれを発声し繰り返すことにより英文全体を記憶するのが例文暗唱です。
似ているようでぜんぜん違う。例文暗唱≠瞬間英作文なのです。
瞬間英作文の最初の教材を選ぶなら語彙や言い回しが制限されたものを選ぶべきでしょう。
動詞ならdo,play,make,get,have,go,stay,stopぐらいで十分です。
瞬間英作文でボキャビルを増やそうってのはちょっと趣旨からずれてますし本来の目的の効率を著しく下げます。
「難易度問わずマスターすべき言い回しがある例文なら片っ端から覚えていく」それは瞬間英作文ではなく例文暗唱です。
我々が学生時代からある伝統ある勉強方法。ある部分では有効ではありますがマップに沿った瞬間英作文というカテゴリーのものではありません。

スポーツで言えば例文暗唱は筋トレみたいなもので、瞬間英作文は正しいフォームの習得みたいなものでしょうか。
野球で言うと筋トレと素振りみたいな。筋肉も必要ですが正しいフォームも必要ですから別にどっちが重要とかじゃなくね。
自分にとって難易度の高い例文での瞬間英作文は鉄アレイを付けて素振りをするようなもののように思います。筋力はつくかもしれませんが正しいフォームは身につかないででしょう。

森沢さんも瞬間英作文の最低必要条件に「暗記をしないこと」をあげています。
難易度の高い言い回しや語彙を瞬間英作文に取り入れると一石二鳥などと思うかもしれませんが結局は暗記に走るだけでしょう。

そういう勉強をやりたいのなら英作文でAmazonを検索したり本屋を探すより「英語構文」「ネイティブ フレーズ」とかで探したほうが幸せになると思いますよ。

ただどんどん以外にも良い書籍はあるので次回はそちらを紹介します。


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